著者は福井県立病院救命救急センター部医長を経て現在は福井医科大学救急部教授の寺沢秀一先生です．先生は沖縄県立中部病院臨床研修制度の第10期生で，沖縄県立中部病院にて救命救急センター長をされていました．その後，昭和58年より郷里の福井に帰られ，平成11年に至るまで救急外来の専従医として，自治医科大学出身の研修医と共に救急初療をやってこられました．その後、平成11年から福井医科大学救急部の教授になられています。
寺沢先生は風邪の子供から心停止患者までの，いわゆる1次〜3次まですべての救急患者を引き受けて診察されてきました．この本で取り上げられている項目も救急室当直の心得から始まり，意識障害や胸痛，腹痛，外傷，妊婦救急，精神科救急など幅広く44項目におよび，救急の全体像を感じさせるものとなっています．
この度，待望の第３版が出版され，細かな改定と，心肺蘇生のガイドライン2000に沿った手直しと妊婦への投薬を詳しくし，小児への投薬量が追加されました．
本書が第一線の救急診療の中で模索している救急研修医のよきバイブルになるものと確信しています．
題 名：研修医当直御法度（第３版）（ピットフォールとエッセンシャルズ）
著 者：寺沢秀一，島田耕文，林 寛之
発行所：三輪書店
定 価：2800円