目には目を

キリストは言います

「あなたがたも聞いているとおり、『目には目を、歯には歯を』と命じられている。しかし、わたしは言っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上衣をも取らせなさい。だれかが、一ミリオン行くように強いるなら、一緒に二ミリオン行きなさい。求めるものには与えなさい。あなたから借りようとする者に、背を向けてはならない。

これも一般には評判の悪い言葉です。この通りに行動したらあっという間に食い物にされてしまうでしょう。ただし、相手が悪い人でなくても、誰かに者を頼まれたら反射的にむっとするのではないでしょうか。隣人のために何かをする場合、自分の意志に反してやったり、義理でやったりするときは腹がたつものです。ところが、同じことを自分の自発的な意志でやる場合は、腹がたつどころか、やりがいを感じることすらあります。やっているのは、同じ事なのにです。

マザーテレサがあのような過酷な条件で、隣人のために働くことができたのは、それがキリストのための仕事であると感じていたからです。隣人を愛することを行動で示すと、どうしても自分の不便を我慢しなければなりません。その事によって腹をたてていたのでは、愛するどころか憎み合うことにもつながりかねません。

喜んで隣人のために働くにはどうしても上のキリストの言葉が必要なのです。